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刺繍糸の保管方法とは?使いかけの刺繍糸の便利な収納法

記事作成日:2025.03.07
刺繍を楽しんでいるけれど、糸の管理に悩んでいませんか?特に使いかけの刺繍糸は、どうしても絡まってしまったり、色番号がわからなくなってしまったりと、頭を悩ませる方も多いはず。大切な刺繍糸を美しく保管して、快適に刺繍を楽しみたいものですよね。本記事では、刺繍糸の基本的な保管方法から、使いかけの糸の便利な収納法まで、詳しく解説していきます。
刺繍糸の保管方法とは?使いかけの刺繍糸の便利な収納法

目次

刺繍糸って、実は繊細!

刺繍糸は見た目以上にデリケートな素材で、保管方法ひとつで寿命が大きく変わってきます。まずは刺繍糸の特徴と、なぜ保管方法が大切なのかを見ていきましょう。

1-1なぜ保管方法が大切なの?

刺繍糸は6本の細い糸が束になって販売されているため、使用時に必要な本数を抜き取って使います。そのため、残りの糸をどう保管するかが重要になってきます。 適切な管理をしないと、糸が絡まってしまったり、色あせしてしまったり、ラベルが外れて色番号がわからなくなってしまったりと、様々な問題が起きてしまいます。また、湿気や直射日光は大敵で、糸の品質を大きく低下させる原因にもなります。

1-2刺繍糸が元気に長持ちする場所選び

刺繍糸を長く美しく保つためには、保管場所選びがとても重要です。理想的な保管場所は、直射日光が当たらず、湿気の少ない場所です。クローゼットの中や引き出しの中など、温度変化の少ない環境を選びましょう。また、定期的に保管場所の掃除をして、ホコリを防ぐことも大切です。

便利な収納アイテム、なにを準備する?

刺繍糸を整理するには、いくつかの便利なアイテムがあると作業がグッとラクになります。最初は「こんなにたくさん必要なの?」と思うかもしれませんが、一度揃えてしまえば長く使えるものばかりです。まずは基本の道具セットから見ていきましょう。

2-1基本の道具セット

刺繍糸の収納に必要な道具は、実はそれほど多くありません。基本的な道具を揃えることで、効率的に整理することができます。まずは透明な収納ケースを用意しましょう。中身が見えるタイプのケースなら、どこに何の色の糸があるのかが一目でわかります。 次に仕切り板ですが、これは100円ショップで手に入る収納用の仕切りで十分です。そして、糸の番号を記録するためのラベルやマスキングテープ、糸を切るためのはさみ、そして小分け用のジップ付き小袋があれば準備は完璧です。ジップ付き小袋は、使いかけの糸を色ごとに分けて保管するのに便利です。必要な収納道具をまとめると、以下の通りです。 ・透明な収納ケース(中型サイズが使いやすい) ・仕切り板(100円ショップのもので十分) ・ラベルまたはマスキングテープ ・はさみ(糸専用がベスト) ・ジップ付き小袋(B8サイズがおすすめ) ・クリアファイル(A4サイズ) これらの道具を使って整理することで、刺繍糸の管理がグッと楽になります。特に透明な収納ケースは、中身が見えることで探す手間が省けるだけでなく、湿気やホコリからも糸を守ってくれる優れものです。また、ジップ付き小袋は、使いかけの糸を色ごとに分類して保管できるため、必要な時にすぐに取り出せて便利です。

2-2選び方のポイント

収納アイテムを選ぶときは、使いやすさと耐久性を重視することが大切です。透明な収納ケースは、プラスチック製のしっかりしたものを選びましょう。安価なものだと変形しやすく、長く使えません。また、仕切り板は自由に配置を変えられるタイプがおすすめです。 糸の量に応じて仕切りの間隔を調整できると便利です。ラベルは、簡単に剥がせて書き直しができるものを選びましょう。ジップ付き小袋は、しっかりと閉められて、開け閉めがスムーズなものを選ぶことが大切です。

100均グッズで叶う!使いやすい収納法

刺繍糸の収納に悩んでいる方には、実は100円ショップの商品が強い味方になります。高価な専用ケースを買わなくても、工夫次第でとても使いやすい収納が実現できるんです。早速、おすすめのアイテムと活用法を見ていきましょう。

3-1みんな大好き100均アイテムを活用しよう

100円ショップには、刺繍糸の収納に使える優秀なアイテムがたくさんあります。特に人気なのが木製ピンチです。このピンチは刺繍糸を巻きつけるのにちょうどいい大きさで、しかも糸番号のラベルもはさめる優れものです。 クリアケースもおすすめアイテムの一つです。透明なので中身がすぐに確認でき、サイズも種類も豊富です。さらに、小分け用のジップバッグは、色ごとに糸を整理するのに最適です。ラベルシールと組み合わせれば、番号管理も完璧です。このように、100円ショップのアイテムを組み合わせることで、見た目も機能も優れた収納システムが作れるのです。

3-2木製ピンチを使った超簡単収納法

木製ピンチを使った収納方法は、手軽さと使いやすさで多くの方に支持されています。まずは使い方の基本から詳しく説明していきましょう。木製ピンチは通常サイズとミニサイズの2種類があり、糸の量に応じて使い分けることができます。準備ができたら、以下の手順で収納していきましょう。 <必要な道具> ・木製ピンチ(通常サイズとミニサイズ) ・マスキングテープ ・ペン ・はさみ ・刺繍糸のラベル 木製ピンチに糸を巻きつける時は、ピンチの上部から始めます。きつく巻きすぎないように注意しながら、最後は糸端をピンチの部分で挟んで固定します。糸番号が書かれたラベルは、ピンチの挟む部分に一緒に挟んでおくと、後から番号を確認する時に便利です。 もし糸の量が少なければミニサイズのピンチを使うことで、場所を取らずにコンパクトに収納できます。この方法のいいところは、糸が絡まない上に、必要な分だけ簡単に取り出せることです。また、見た目もおしゃれなので、作業部屋のインテリアとしても素敵です。

三つ編みで可愛く収納!人気の保管方法

最近、SNSでも話題になっている刺繍糸の三つ編み収納。見た目が可愛いだけでなく、実は機能面でもとても優れた方法なのです。なぜ人気があるのか、具体的な作り方まで詳しく見ていきましょう。

4-1なぜ三つ編み収納が人気なの?

三つ編み収納の人気の理由は、見た目の可愛らしさだけではありません。この方法では、糸がきれいに整理されるため、必要な時に必要な分だけ取り出しやすいという大きな利点があります。また、編み目の中に糸がしっかりと収まるため、保管中に絡まってしまう心配もありません。 さらに、残った糸も同じように編み込んで保管できるので、使いかけの糸の管理にも困りません。これまで何となく箱に入れていた方も、この方法なら糸を楽しく整理できますよ。

4-2三つ編み収納のやり方

三つ編み収納は少し慣れが必要ですが、基本的な手順はとてもシンプルです。はじめは少し面倒に感じるかもしれませんが、コツをつかめば簡単にできるようになります。それでは、必要な道具と手順を詳しく説明していきましょう。 <必要な道具> ・刺繍糸 ・はさみ ・マスキングテープ ・クリップ(あると便利) ・糸番号のラベル ・収納用のリングやファイル まず、刺繍糸からラベルを丁寧に外します。このとき、ラベルは捨てずに保管しておくことが大切です。次に、糸全体を優しくほぐし、二つに折って輪を作ります。その輪の中心を切って、三等分にします。この時、あまり強く引っ張らないように注意しましょう。三等分した糸を使って、ゆるめに三つ編みを作っていきます。最後は軽く結んで、収納用のリングに通すか、ファイルに整理します。t

使いかけの糸どうする?便利な管理術

使いかけの刺繍糸の管理は、多くの方が頭を悩ませるポイントです。途中まで使った糸をそのまま放っておくと、どんどん絡まってしまったり、どの色番の糸だったか分からなくなってしまったりしますよね。でも、ちょっとした工夫で使いかけの糸もスッキリ管理できます。それでは具体的な方法を見ていきましょう。

5-1残った糸の整理整頓

使いかけの刺繍糸を整理する方法はいくつかありますが、最も効果的なのはクリアファイルとジップバッグを組み合わせた方法です。まず、使いかけの糸は必ず色番号が分かるようにしておきましょう。元々の束から糸を取り出す時に、ラベルをジップバッグに一緒に入れておくのがおすすめです。 このジップバッグはクリアファイルのポケットに色別に整理して入れていきます。クリアファイルは立てて収納できるので場所を取らず、必要な色の糸をすぐに見つけることができます。また、長さの異なる糸は別々のジップバッグに分けて保管すると、必要な長さの糸を探しやすくなります。 使いかけの糸は定期的にチェックして、同じ色番号の糸は一つのバッグにまとめるようにすると、より管理がしやすくなります。使い切ってしまった色番号は、次回の買い物リストに記録しておくと便利です。

5-2番号管理のコツ

刺繍糸の番号管理は、作品作りをスムーズに進める上でとても重要です。特に同じような色味の糸は、番号を間違えると完成品の印象が大きく変わってしまうことがあります。 まずは、使いかけの糸を保管する際に、必ず元の束に付いていたラベルを一緒に保管することを習慣にしましょう。ラベルが取れてしまった場合や、小さくなって見にくい場合は、マスキングテープに番号を書き写して糸に付けておきます。 また、スマートフォンで写真を撮っておくのも有効な方法です。購入時の束の状態で写真を撮り、アルバムに保存しておけば、いつでも確認することができます。さらに、専用のノートを作って、持っている糸の番号や使用した作品、追加で必要な色などを記録しておくと、作品作りの計画も立てやすくなります。 デジタルが得意な方は、スプレッドシートなどを使って管理するのもおすすめです。色番号、残量、使用予定の作品名などを記録しておけば、必要な糸の補充もスムーズにできます。

5-3取り出しやすい収納のヒント

刺繍糸を保管する際に最も大切なのは、必要な時にすぐに取り出せる収納方法を選ぶことです。いくら綺麗に整理できていても、使う時に手間がかかってしまっては本末転倒ですよね。まず、収納場所は作業スペースのすぐ近くを選びましょう。立ち上がって取りに行く必要があると、作業の集中力が途切れてしまいます。また、収納ケースは横から引き出せるタイプが使いやすいです。上から開けるタイプだと、重ねて収納した時に下のケースを取り出すのが大変です。 さらに、頻繁に使う色の糸は手前に、季節物や特殊な糸は奥に配置すると効率的です。照明の工夫も重要で、収納場所に十分な明かりがあると色の識別がしやすくなります。また、定期的に収納の見直しを行うことで、より使いやすい環境を作ることができます。使用頻度が変わってきたら、配置を変えてみるのもいいでしょう。

刺繍糸収納の便利ワザ集

毎日の刺繍作業をもっと楽しく、もっと効率的にするために、ベテランさんたちが実践している便利な収納テクニックをご紹介します。これらのワザを取り入れることで、作業時間を短縮できるだけでなく、刺繍糸を無駄にすることも減りますよ。

6-1色別管理のコツ

色別管理は一見簡単そうですが、実は奥が深いテクニックです。単純に「赤・青・黄」といった大まかな色分けでは、似たような色合いの糸を探すのに時間がかかってしまいます。そこでおすすめなのが、色相環を基準にした管理方法です。まず、暖色系と寒色系に大きく分けます。その中をさらに細かく分類していきます。 例えば、赤系なら「朱赤・深紅・ワインレッド」というように段階的に分けていくのです。また、パールやメタリックなど特殊な加工が施された糸は別枠で管理すると良いでしょう。グラデーションになっている糸も、通常の単色の糸とは分けて保管します。 このように細かく分類することで、似た色味の糸を比較しやすくなり、作品に最適な色を選びやすくなります。さらに、頻繁に使う基本色は取り出しやすい場所に配置するなど、使用頻度も考慮した配置を心がけましょう。

6-2シーズン別の整理方法

四季折々の作品作りをスムーズにするために、シーズン別の整理方法も取り入れてみましょう。春夏秋冬で使用する機会の多い色を、あらかじめグループ分けしておくのです。例えば、春は桜色やパステルカラー、夏は鮮やかな原色、秋は落ち着いた茶系や紅葉カラー、冬は深い青や白など、季節感のある色をまとめておきます。 これにより、季節の変わり目に合わせて手前に出す糸を入れ替えることができ、その時期に作りたい作品にすぐに取り掛かれます。また、クリスマスやハロウィンなどのイベント用の色も、使用時期が近づいてきたら取り出しやすい場所に移動させておくと便利です。使用頻度の低い色は奥に配置し、収納スペースを効率的に使うことができます。

6-3作品ごとの管理術

作品ごとの刺繍糸の管理は、スムーズな制作のためにとても重要です。特に複数の作品を同時進行で作る場合は、しっかりとした管理システムを作っておくことで、制作の中断や混乱を防ぐことができます。まず、作品ごとに専用の収納ケースやジップバッグを用意します。 その中に必要な刺繍糸を全てセットしておくのです。このとき、作品の完成図や糸の使用箇所を記したメモも一緒に入れておくと、途中で手が止まることなく作業を進められます。長期のプロジェクトの場合は、使用予定の糸の控えを別に用意しておくことをおすすめします。 作業中に糸が足りなくなってしまうと、同じ色番を見つけるのに時間がかかることがありますからね。また、一つの作品に使用する糸の量を記録しておくと、次回同じような作品を作る時の参考になります。さらに、作品の進行状況に合わせて、使い終わった糸は元の収納場所に戻すなど、こまめな整理を心がけましょう。

素材別の保管テクニック

刺繍糸は素材によって性質が大きく異なります。そのため、それぞれの特徴を理解して適切な保管方法を選ぶことが、糸を長持ちさせるコツです。ベテラン刺繍作家さんに教わった、素材別の保管テクニックをご紹介します。

7-1コットン糸の保管術

コットン糸は最も一般的な刺繍糸で、扱いやすく丈夫な素材です。しかし、意外にもデリケートな一面を持っています。コットン糸の最大の特徴は、湿気を吸いやすい性質です。そのため、湿度管理がとても重要になります。収納場所は湿度の低い場所を選び、必要に応じて除湿剤を使用します。 また、コットン糸は日光に当たると徐々に色あせしてしまう特徴があります。特に鮮やかな色の糸は注意が必要です。収納する際は、半透明か不透明の容器を使用し、直射日光を避けましょう。 さらに、コットン糸は折り目がつきやすいため、きつく巻いたり折り曲げたりすることは避けます。ゆるやかに巻いて保管することで、糸本来の艶と柔らかさを保つことができます。定期的に糸の向きを変えることで、同じ場所に負担がかかることを防ぐこともできます。

7-2シルク糸を美しく保つコツ

シルク糸は光沢が美しく、高級感のある作品に欠かせない素材です。しかし、その繊細さゆえに、保管には特別な配慮が必要です。シルク糸は特に温度と湿度の変化に敏感で、急激な環境変化は糸の劣化を招きます。理想的な保管環境は、温度20度前後、湿度50%程度です。 また、シルク糸は静電気の影響を受けやすいため、プラスチック製の収納ケースを使用する場合は、糸を薄紙で包んでから収納すると良いでしょう。 光沢を保つために、糸同士が擦れ合わないよう、一本一本を別々に保管することをおすすめします。汗や手の油分もシルク糸の大敵です。作業時は清潔な手で扱い、使用後は元の収納場所にすぐに戻すことを心がけましょう。

7-3ウール糸の保管方法

ウール糸は天然素材ならではの温かみがある一方で、虫食いの心配があります。防虫剤を使用する場合は、糸に直接触れないように注意が必要です。 また、ウール糸は縮みやすい性質があるため、温度変化の激しい場所は避けましょう。ウール糸を保管する際は、通気性の良い木製や紙製の収納ケースがおすすめです。プラスチック製のケースだと、中で結露が起きやすく、カビの原因になることがあります。さらに、ウール糸は重みで伸びてしまう可能性があるため、横置きでの保管が理想的です。

7-4ポリエステル糸の保管方法

ポリエステル糸は化学繊維なので、天然素材と比べると保管は比較的簡単です。虫食いの心配もなく、湿気にも強い特徴があります。しかし、静電気には要注意です。静電気で糸同士が絡まりやすくなるため、収納時は糸と糸の間に薄紙を挟むと良いでしょう。 また、ポリエステル糸は高温に弱い性質があります。直射日光の当たる場所や暖房器具の近くは避け、涼しい場所で保管します。ポリエステル糸は経年変化で黄ばむことがあるため、長期保管する場合は特に光を遮断することが大切です。

まとめ

今回ご紹介した刺繍糸の保管方法は、あくまでも基本的な方法です。実際に取り入れる際は、自分の作業スタイルや生活環境に合わせてアレンジしていくことが大切です。刺繍糸は決して安価なものではありません。適切なケアと収納で大切な糸を長持ちさせ、より楽しく創作活動を続けていきましょう。分からないことがあれば、手芸店のスタッフさんに相談するのもおすすめです。きっと、あなたに合った収納方法が見つかるはずです。刺繍糸との付き合い方は人それぞれ。試行錯誤しながら、自分だけの理想的な収納方法を作り上げていってくださいね。

日本インストラクター技術協会編集部
インストラクターの専門性を高めるためや地位向上を目的とした団体である日本インストラクター技術協会(JIA)編集部が運営するコラムです。
美容・健康・ボディケアの資格の筋トレインストラクター、シェイプアップインストラクターや骨格診断士。心理カウンセラー資格のメンタル心理インストラクター、子供心理カウンセラー®、音楽療法カウンセラーや行動主義心理アドバイザー®など様々な資格を認定しています。
日本インストラクター技術協会編集部