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手作り石鹸の型って?種類や特徴、100均での代用方法

記事作成日:2025.02.07
手作り石鹸を始めてみたいけれど、専用の型(モールド)を買うのはためらってしまう、という方も多いのではないでしょうか。実は、手作り石鹸の型は100均の道具や家庭にあるものでも代用できます。一方で、どんな物が使えるのか、どうやって使えばいいのか、迷ってしまいますよね。本記事では、手作り石鹸の型の種類や選び方、100均アイテムでの代用方法まで詳しく解説していきます。
手作り石鹸の型って?種類や特徴、100均での代用方法

目次

手作り石鹸の型とは

手作り石鹸の型(モールド)は、液状の石鹸の材料を流し込んで固める道具です。石鹸作りには欠かせない重要なアイテムで、専用の物から代用品まで、様々な選択肢があります。

1-1石鹸の型(モールド)の基本知識

石鹸の型は、素材や形状によって様々な特徴があります。型によって石鹸の仕上がりが変わってくるため、作りたい石鹸のイメージに合わせて選ぶことが重要です。一般的な素材としては、アクリル、シリコン、木製などがあり、それぞれに異なる特徴があります。
また、型のサイズによっても使い勝手は大きく変わります。家族での使用を想定する場合は大きめの型を、プレゼント用の小さな石鹸を作る場合は小型の型を選ぶといったように、用途に応じた選択が必要です。石鹸作りを長く続けていくためにも、最初の型選びは慎重に行うことをおすすめします。

1-2なぜ型選びが重要なのか

型選びは、単に石鹸の形を決めるだけではありません。型の素材や構造によって、石鹸の取り出しやすさ、仕上がりの美しさ、作業効率が大きく変わってきます。特に初心者の方は、使いやすい型を選ぶことで、スムーズに石鹸作りを始めることができます。
また、型の品質は完成した石鹸の見栄えにも大きく影響します。例えば、型の表面が滑らかでないと、石鹸の表面にも凹凸が出てしまいます。さらに、型の素材によっては、石鹸の香りや成分が変質してしまう可能性もあるため、食品グレードの安全な素材を選ぶことも重要なポイントとなります。

1-3型が仕上がりに与える影響

型は石鹸の見た目だけでなく、実用面にも大きな影響を与えます。例えば、型の材質によって石鹸の冷え方や固まり方が変わり、最終的な使い心地にまで影響が出ることがあります。また、型の形状によって、手に持ちやすい石鹸を作ることもできます。
さらに、型の大きさや深さは、石鹸の使用時間にも関係してきます。大きすぎる石鹸は使いづらく、小さすぎると長持ちしないため、適度なサイズ感を考えて型を選ぶことが大切です。加えて、型の素材によっては温度変化への対応も異なり、例えばシリコン製の型は温度変化に強く、より安定した品質の石鹸を作ることができます。

専用の石鹸型の種類と特徴

専用の石鹸型には、素材やデザインによってさまざまな種類があります。それぞれに特徴があり、作りたい石鹸の種類や目的によって使い分けることができます。ここでは、代表的な専用型について詳しく解説していきます。

2-1アクリル製の型

アクリル製の型は、透明で丈夫な素材でできており、プロの石鹸作家も愛用している定番の型です。石鹸液を流し込んだ際の様子が外から確認できるため、マーブル模様や層状の石鹸を作る際に特に重宝します。
アクリル製の型の価格は500円から5000円程度までと幅広く、サイズや形状によって異なります。手頃な価格のものから、プロ仕様の高品質なものまで、幅広い選択肢があります。
また、型の形状も四角形や円柱形、三角形など豊富なバリエーションがあるため、作りたい石鹸の形に合わせて選ぶことができます。ただし、使用する際は石鹸液が漏れないようしっかりと組み立てる必要があり、また取り出し時には慎重な作業が必要になります。

2-2シリコン製の型

シリコン製の型は、柔軟性があり、石鹸を型から取り出しやすいという特徴があります。特に複雑な模様や細かいデザインの石鹸を作る際に適しています。
シリコン製の型は、花や動物、幾何学模様など、デザイン性の高い型が豊富にあります。価格帯は300円から3000円程度で、100均でも手に入る基本的なものから、本格的な模様入りの物まで様々です。
初心者の方には特におすすめで、石鹸の取り出しが簡単なため失敗が少なく、きれいな仕上がりを期待できます。使用後のお手入れも簡単で、水洗いして乾かすだけで次回も使用できます。

2-3木製の型

木製の型は、伝統的な石鹸作りで使用されてきた歴史ある道具です。木材の持つ自然な温かみと、時間とともに育まれる風合いが特徴で、手作り石鹸ならではの味わいを演出できます。
木製の型は、通常1000円から1万円程度の価格帯で販売されており、木材の種類や加工の質によって価格が変わります。天然素材ならではの特徴として、使用するごとに少しずつ風合いが変化し、独特の味わいが出てきます。
ただし、水濡れや温度変化には比較的弱いため、使用後は十分に乾燥させ、適切な環境で保管する必要があります。また、木目が石鹸に転写される場合もあるため、その点も考慮して使用する必要があります。

100均で手に入る石鹸型の代用品

手作り石鹸を始めたばかりの方や、気軽に試してみたい方にとって、100均の商品は格好の代用品となります。専用の型を購入する前に、まずは身近な道具で試してみるのもよいでしょう。

3-1シリコン製調理器具

シリコン製の調理器具は、耐熱性と柔軟性を備えており、石鹸型として最適な特徴を持っています。特に、お菓子作りなどで使用する調理器具は、手作り石鹸の型としても重宝します。
100均のシリコン製調理器具は、
マフィンカップ
アイスクリーム型
クッキー型
など、豊富な種類があります。これらの道具を使用する際は、まず内側に薄く油を塗っておくと、石鹸が固まった後に取り出しやすくなります。
型の大きさや深さによって、石鹸の使い勝手も変わってきますので、実際の使用シーンを想像しながら選びましょう。また、シリコン製品は長期間使用していると劣化する可能性があるため、定期的に状態をチェックし、必要に応じて新しいものに交換することをおすすめします。

3-2プラスチック容器

100均のプラスチック容器も、手作り石鹸の型として活用できます。小分け容器やデザート容器、収納ケースなど、用途に応じてさまざまな形状のものを選ぶことができます。
プラスチック容器を選ぶ際は、石鹸液の重さと熱に耐えられる丈夫さを持ったものを選びましょう。容器の形状によって、完成する石鹸の大きさや形が決まるため、使用目的に合わせて適切なサイズを選ぶことが重要です。
また、容器の底が平らで、側面にも凹凸がないものを選ぶと、きれいな仕上がりが期待できます。使用前には必ず容器をよく洗い、完全に乾かしてから使用するようにしましょう。透明な容器を選べば、石鹸が固まっていく様子を観察することもできます。

家庭にある物で作る石鹸型

必ずしも新しく型を購入する必要はありません。家庭にある様々な容器や道具を工夫して使うことで、手作り石鹸の型として活用できます。リサイクルの観点からも、既存の物を活用することは環境にやさしい選択といえるでしょう。

4-1牛乳パックの活用法

牛乳パックは、手作り石鹸の型として最も一般的な代用品の一つです。家庭で日常的に使用する牛乳パックは、きれいな長方形の石鹸を作るのに適した素材です。
牛乳パックを型として使用する際は、まず内側をよく洗って乾かし、パックの上部を切り落とします。その後、四角い形を整えて底の部分をしっかりとテープで固定します。大きな石鹸を作る場合は1リットルサイズのパックを、小さめの石鹸を作る場合は500mlのパックを使うと良いでしょう。
パックの高さは作りたい石鹸の大きさに合わせて調整できます。また、内側の防水加工が施されている面を利用することで、石鹸液が染み出すことを防ぐことができます。使用後は簡単に処分できるため、衛生面でも安心です。

4-2その他の代用品アイデア

身近な容器を活用することで、さまざまな形や大きさの石鹸を作ることができます。それぞれの容器の特徴を活かすことで、個性的な石鹸作りが楽しめます。
ヨーグルトの容器やプリン・ゼリーのカップは、小さめの石鹸を作るのに適しています。これらの容器は形状が安定しており、内側も滑らかなため、きれいな仕上がりが期待できます。また、製氷皿を使えば、一度に複数の小さな石鹸を作ることができます。
特にシリコン製の製氷皿は、石鹸を取り出しやすく、ハート型や星型などかわいらしい形の物も多いため、プレゼント用の石鹸作りにぴったりです。これらの容器を使用する際は、必ず事前によく洗って乾かし、内側に薄く油を塗っておくと、より簡単に型から取り出すことができます。

石鹸型の選び方とポイント

手作り石鹸の型を選ぶ際は、作りたい石鹸の用途や自分の技術レベル、予算などを考慮して選ぶことが大切です。ここでは、目的別の型選びのポイントと、初心者の方におすすめの選び方について解説していきます。

5-1目的に応じた型選び

石鹸の使用目的によって、最適な型は異なってきます。家族で使う日用石鹸を作るのか、プレゼント用の装飾的な石鹸を作るのかで、選ぶべき型も変わってきます。
手洗い用の石鹸なら、手に収まりやすい大きさで、適度な厚みのある形状の型を選びましょう。一般的には、横幅6~8センチ、縦4~5センチ程度の大きさが使いやすいとされています。
入浴用の石鹸は少し大きめのサイズを選び、洗顔用なら小ぶりな型を選ぶと良いでしょう。プレゼント用の石鹸を作る場合は、見た目の華やかさを重視し、シリコン型などの装飾的なデザインの物を選ぶことをおすすめします。

5-2予算で選ぶ型の種類

手作り石鹸の型は、予算に応じてさまざまな選択肢があります。初期投資を抑えたい方から、本格的に取り組みたい方まで、それぞれの予算に合わせた選び方があります。
予算が1000円以下の場合は、100均の代用品や家庭にある容器の活用がおすすめです。1000円から3000円程度であれば、基本的なシリコン型や簡易的なアクリル型を購入することができます。5000円以上の予算がある場合は、プロ仕様の高品質な専用型や、セット商品を検討してみましょう。
ただし、高価な型を購入する前に、まずは安価な代用品で石鹸作りを試してみることをおすすめします。石鹸作りの頻度や目的が明確になってから、本格的な型を購入するのが賢明です。

5-3初心者におすすめの型

石鹸作りを始めたばかりの方は、まずは扱いやすい型から始めることをおすすめします。失敗が少なく、成功体験を積み重ねていくことが大切です。
初心者の方には、シリコン製の小型の型か、牛乳パックを使った方法がおすすめです。シリコン型は柔軟性があり、石鹸を取り出しやすいため、失敗が少ないのが特徴です。
また、牛乳パックは身近にある素材で、コストをかけずに試すことができます。石鹸作りに慣れてきたら、徐々にアクリル型や木製型にもチャレンジしてみましょう。最初は小さめのサイズから始めると、材料の無駄も少なく、作業も楽に行えます。

石鹸型使用時の注意点

石鹸型を使用する際は、適切な取り扱いが重要です。正しい使い方を知ることで、きれいな仕上がりの石鹸を作ることができます。また、型の寿命を延ばすためにも、proper な使用方法を理解しておく必要があります。

6-1素材別の取り扱い方

石鹸型の素材によって、適切な取り扱い方法は異なります。それぞれの特性を理解して、正しくケアすることが大切です。
シリコン製の型は柔軟性があるため、変形には気をつける必要があります。使用時は平らな場所に置き、石鹸液を注ぐ際は型全体にムラなく注ぐようにしましょう。アクリル製の型は傷つきやすいため、組み立てや解体の際は丁寧に扱います。
特に角や接合部分は慎重に扱う必要があります。木製の型は水分に弱いため、使用後は十分に乾燥させ、湿気の少ない場所で保管しましょう。防カビ処理をすることで、長く使用することができます。

6-2トラブル防止のコツ

石鹸作りでよくあるトラブルを防ぐために、いくつかの重要なポイントがあります。これらを意識することで、失敗を減らすことができます。
まず、型に石鹸液を流し込む前に、内側に薄く油を塗っておくと、石鹸が取り出しやすくなります。また、型に傷や歪みがないか、使用前に必ずチェックしましょう。
石鹸液を注ぐ際は、一度に大量に注がず、少しずつ注いでいくことで、気泡の混入を防ぐことができます。固まる際の温度管理も重要で、直射日光の当たらない、室温が安定した場所で固めることをおすすめします。

6-3お手入れと保管方法

型を長く使用するためには、適切なお手入れと保管が欠かせません。使用後のケアを丁寧に行うことで、型の寿命を延ばすことができます。
使用後は必ずぬるま湯でよく洗い、石鹸の残りが付着していないことを確認します。洗剤を使用する場合は、中性洗剤を使い、よくすすぎましょう。特にシリコン製の型は、油分が残りやすいので注意が必要です。
乾燥は自然乾燥を基本とし、直射日光を避けて陰干しします。保管は、型が変形しないよう、平らな場所に重ねずに置きます。また、ホコリが付着しないよう、カバーをかけるなどの工夫をすると良いでしょう。

応用テクニック

手作り石鹸の型をより効果的に使いこなすことで、オリジナリティあふれる石鹸を作ることができます。基本的な使い方を習得したら、さらに一歩進んだテクニックにも挑戦してみましょう。

7-1デザイン性を高める工夫

石鹸の見た目の魅力を引き出すために、型の使い方を工夫することで、より個性的な作品を作ることができます。
型の中にドライフラワーやハーブを配置して、自然な風合いを演出することができます。これらは型の底に薄く敷き詰めるだけでも、石鹸に上品な表情を加えることができます。
また、異なる色の石鹸液を重ねて流し込むことで、グラデーションやマーブル模様を作ることも可能です。このとき、前の層が固まりかけてから次の層を流し込むのがコツです。色の組み合わせによって、季節感のある石鹸や、ギフトにぴったりな華やかな石鹸を作ることができます。

7-2複数の型を組み合わせる方法

一つの型だけでなく、複数の型を組み合わせることで、より創造的な石鹸作りが楽しめます。小さな型で作ったパーツを大きな石鹸に埋め込んだり、異なる形の石鹸を組み合わせたりすることができます。
まず、小さな型で装飾用のパーツを作り、それが完全に固まってから大きな型に配置します。その後、メインとなる石鹸液を流し込むことで、立体的なデザインの石鹸を作ることができます。
このとき、パーツと本体の石鹸の色を変えることで、よりはっきりとしたコントラストを付けることができます。ただし、パーツと本体の接着が弱くなる可能性があるため、使用する際は優しく扱うことが大切です。

7-3オリジナル型の作り方

既製品の型だけでなく、自分だけのオリジナル型を作ることで、さらに創造の幅を広げることができます。身近な材料を使って、独自の型を作り出すことにチャレンジしてみましょう。
厚紙や段ボールを使って型の原型を作り、その上からアルミホイルを貼り付けることで、簡易的な型を作ることができます。
また、プラスチック容器やペットボトルを加工して、オリジナルの形状を作り出すこともできます。型の内側は必ず防水処理を施し、石鹸液が漏れないようにすることが重要です。自作の型は耐久性に限界があるため、使い捨て前提で作ることをおすすめします。

石鹸作りをさらに深めたい方へ

趣味として始めた石鹸作りを、さらに深く追求したいと考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、石鹸作りのスキルアップを目指す方に向けた専門資格についてご紹介します。

8-1石鹸アーティスト®資格で広がる可能性

石鹸アーティスト®資格は、ハンドメイドソープの作り方を熟知し、その技術・知識を他者に伝えられる能力があることを証明する専門資格です。オイルの種類や特性の理解はもちろん、安全な制作のための注意点、アロマ石鹸やカラー石鹸、スキンケア石鹸など、様々なレシピの習得が求められます。また、固形石鹸だけでなく、透明石鹸や液体石鹸の作り方まで、幅広い製法を学ぶことができます。
資格取得後は、自宅やカルチャースクール、さらにはオンラインでの講師活動が可能となり、石鹸作りの知識と技術を活かした新たなキャリアを築くチャンスが広がります。インターネットから申し込み可能で、在宅での受験が可能な点も、働きながら資格取得を目指す方にとって魅力的です。合格基準は70%以上の評価となっています。
石鹸作りを趣味の領域から一歩進めて、プロとしての技術と知識を身につけたい方は、ぜひこの資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。あなたの石鹸作りの情熱を、さらなるステージへと導いてくれるはずです。

まとめ

手作り石鹸の型選びは、完成品の質を左右する重要なポイントです。専用の型から身近な代用品まで、様々な選択肢がある中で、自分の目的や予算に合った型を選ぶことが大切です。初心者の方は、まずは扱いやすい代用品から始めて、徐々に本格的な型にステップアップしていくことをおすすめします。型の正しい使い方とお手入れを心がけることで、より楽しく、そして長く石鹸作りを続けることができます。ぜひ、この記事を参考に、自分にぴったりの型を見つけて、オリジナルの手作り石鹸作りを楽しんでみてください。

日本インストラクター技術協会編集部
インストラクターの専門性を高めるためや地位向上を目的とした団体である日本インストラクター技術協会(JIA)編集部が運営するコラムです。
美容・健康・ボディケアの資格の筋トレインストラクター、シェイプアップインストラクターや骨格診断士。心理カウンセラー資格のメンタル心理インストラクター、子供心理カウンセラー®、音楽療法カウンセラーや行動主義心理アドバイザー®など様々な資格を認定しています。
日本インストラクター技術協会編集部