むくみ改善インストラクター資格

リンパマッサージの順番は?効果的な進め方を詳しく解説

記事作成日:2024.08.14
「リンパマッサージはどう進めるのが効果的なの?」
「リンパマッサージの効果的な順番を知りたい」
上記のことでお悩みの方も多いのではないでしょうか?
この記事では、リンパマッサージはどのようなものなのか、効果的な順番や得られる効果、注意点など詳しく解説します。
リンパマッサージについて気になっている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
リンパケアセラピストとは?資格や活かせる働き方を徹底解説

目次

リンパマッサージとは?

リンパマッサージとは、リンパ液の流れを良くするためのものです。
リンパ液は余分な水分や老廃物を含んでおり、マッサージをすると老廃物が体外に排出されます。
老廃物とは体内で溜まった不要物のことです。
リンパマッサージを受けると、顔のむくみが減少し、肌の質感が向上します。また、全身のリンパの流れが良くなると、蓄積されている疲労感が軽減され、リラックス効果が得られます。
リンパマッサージは、リンパの流れを目的とした、老廃物の排出を促進し、美容や健康に多くのメリットをもたらします。

リンパマッサージには効果的な順番があるの?詳しく解説

リンパマッサージを行う際には、効果的な順番があるのでしょうか。
理由や順番を詳しく解説します。

2-1リンパマッサージに進める順番がある理由

リンパマッサージは、進める順番が決まっています。
正しい順番で行うと、むくみが取れやすくなり、効果を最大限に引き出せるからです。
まず鎖骨周辺のリンパ節からマッサージを始め、その後、腕や脚などの末端部分へと進めていきます。
最後にもう一度鎖骨周辺に戻ると、全身のリンパの流れが整います。適切な順序を守ることで、むくみが効果的に解消されます。
リンパマッサージを効果的に行うためには、正しい順番を守ることが重要です。
むくみが取れやすくなり、効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
以下では、部位ごとに確認していきましょう。

2-21.鎖骨

最初は、鎖骨から始めます。
リンパの流れが最終的に鎖骨のリンパ節に集まり、体外に排出されるからです。
鎖骨はリンパが集中しやすく、詰まりやすい部位なので、最初に鎖骨部分の詰まりを解消することで、スムーズなリンパの流れを確保することができます。
鎖骨の内側を指で軽くさすりながらほぐし、詰まりを取り除くようにリンパの流れを促進します。この手順は、全身を行う場合でも、特定の部位をマッサージする場合でも共通です。鎖骨からスタートすることが、効果的なリンパマッサージの基本となります。

2-32.肩

次は、肩を行います。
左側から始めていき、右側に移っていきます。
以下の手順で進めてください。

右手を左側の首の付け根に当てます。
・肩先に向かって撫でる
手のひらを使って、肩先に向かって円を描くように優しく撫でます。
・鎖骨に沿って流す
肩先から鎖骨の中心に向かって、鎖骨のくぼみを優しく流すようにマッサージします。

上記の手順を左右それぞれ3回繰り返します。
左右のバランスを整え、リンパの流れを効率よく促すことができます。

2-43.顔

次は、顔をほぐしていきます。
以下の手順で進めてください。

・口元から顎にかけて
指先で口元から顎の間を上から下へと優しく撫でます。
・顎から耳の前にかけて
顎の先から耳の前に向かって、指で優しく滑らせます。
・目頭から頬骨を通って耳の下へ
目頭から頬骨に沿って耳の下に向かって、指で優しく撫でます。
・目頭からまぶたの上を通って耳の前へ
目頭からまぶたの上を通り、目尻から耳の前に向かって優しく滑らせます。
・耳の前から首、そして鎖骨へ
耳の前から首にかけて、さらに鎖骨まで優しく撫で下ろします。

各ステップを10回繰り返します。
強くこするとシワになりやすいため、常に優しい力加減でマッサージを行いましょう。

2-54.脇

次は、脇の下と肩甲骨周りをほぐしていきます。
以下の手順で進めてください。

・親指を脇の下に差し込む
片手の親指を反対側の脇の下にしっかりと差し込みます。
・肩甲骨を挟む
残りの指を肩甲骨の上に置き、脇の下と肩甲骨を挟むようにします。
・押し込んで離す
約10秒間、親指を脇の中に押し込んだ後、ゆっくりと離します。

上記を数回繰り返します。
指の腹を使ってしっかりと押すのがポイントです。

2-65.腕

次は、腕を行います。
腕は4つのステップで行います。
各ステップで押すのは5秒、さするのは5回です。
ステップ1. 腕の内側

・脇の下を押す
4本の指を使って、脇の下をゆっくりと押します。
・腕の内側をさする
反対側の手で手首をつかみ、腕を上げながら、腕の内側を手のひらで優しくさすります。

ステップ2. 腕から体の側面

・体の側面を押す
指を使って、ウエストと同じ高さの体の側面をゆっくりと押します。
・腕を上げてさする
反対側の手で手首をつかみ、腕を上げるのに合わせて、手首からウエストのラインまで、腕の内側と体の側面を一気にさすります。

ステップ3. 手のひらで腕を圧迫し流す

・脇の下を押す
指を使って、脇の下をゆっくりと押します。
・手首から脇に向かって押す
手のひらで手首から脇に向かって、つかみながらゆっくりと押していきます。
・腕を上げる
片方の腕を肩と直角になるようにまっすぐ上げ、もう片方の手で手首を軽くつかみます。
・腕を後ろに引く
上げた腕を後ろに引きながら、肩と水平になるまで動かします。
・腕の内側をさする
手のひらを軽く添えて、手首から脇の下に向かって腕の内側を優しくさすります。

ステップ4. 腕の外側をさする

・脇の下を圧迫する
親指と残りの指で脇をつかみ、持ち上げるように脇の下を圧迫します。
・腕の表面をさする
手首から脇の下に向かって、親指で親指、中央、小指のラインを優しくさすります。

押すのもさするのも、必ず優しい力加減で行いましょう。

2-76.お腹

次は、お腹も優しくほぐしましょう。
以下の手順で進めてください。

・へその周りを撫でる
指先を使って、へその周りを「の」の字を描くように優しく撫でます。
・へその下からそけい部へ
へその下からそけい部に向かって、指先で優しく撫で下ろします。
・脇腹からそけい部へ
脇腹からそけい部に向かって、両手で優しく撫で下ろします。

上記の手順を10回繰り返します。
必ず優しい力加減で行いましょう。

2-87.脚

7番目は、脚を行います。
以下の手順で進めてください。

・爪先から足首へ
指先を使って、爪先から足首に向かって優しく撫で上げます。
・足首から膝の裏へ
手のひらを使って、足首から膝の裏に向かって撫で上げます。
・膝の表側から裏側へ
指先を使って、膝の表側から裏側に向かって優しく撫でます。
・膝の裏を揉みほぐす
両手で膝の裏を軽く揉みほぐします。
・膝からそけい部へ
手のひらを使って、膝から太ももを通ってそけい部に向かって優しく撫でます。
・そけい部を揉みほぐす
両手でそけい部を軽く押しながら揉みほぐします。

各ステップを10回繰り返します。
そけい部と膝の裏にあるリンパ節をしっかりと揉みほぐすことが大切です。

リンパマッサージの効果は?

リンパマッサージを行うと以下のような効果が得られます。
・むくみの改善
・基礎代謝のアップ
・疲れにくい身体になる
詳しく解説していきます。

3-1むくみの改善

リンパマッサージは、むくみの改善に効果的です。
体内に溜まった水分や老廃物を排出するからです。
リンパの循環が滞ると、顔が腫れぼったくなったり、脚が一回り太くなったりします。さらに、むくみを放置すると老廃物が体内に蓄積され、肌のくすみや目の下のクマなど、見た目にも悪影響を与えてしまいます。
マッサージで老廃物を取り出すことで、むくみのない健康的で美しい体を維持することができます。

3-2基礎代謝のアップ

リンパマッサージは、基礎代謝をアップさせる効果があります。
マッサージで血行が良くなると、全身に栄養が行き渡り、体内活動が活性化されるからです。
例えば、リンパがスムーズに流れると巡りが改善され、肌の新陳代謝が良くなります。
新しく健康な皮膚に生まれ変わるサイクルが整い、美肌に近づけます。また、代謝向上により吹き出物が治りやすくなり、血行促進によって肌のトーンアップやくすみの改善も期待できます。
マッサージを習慣として取り入れることで、基礎代謝がアップし、カロリー消費量が増えて太りにくい身体も目指せるでしょう。手軽に始められる健康習慣なので、代謝を高め、健康的な体を手に入れましょう。

3-3疲れにくい身体になる

リンパマッサージは、疲れにくい身体作りにも有効的です。
リンパの流れを良くすることで、体内に疲労物質がたまりにくくなり、疲れにくい身体を作ることができるからです。
リンパの流れが滞ると、老廃物が体内に蓄積し、疲れがたまりやすくなります。日常的にマッサージを行うことで、リンパの流れが改善され、老廃物の排出が促進されます。
また、自律神経の乱れを整える効果もあり、自律神経が整うことでストレスを感じにくくなり、疲労感も和らぎます。
健康的なライフスタイルを維持するために効果的と言えるでしょう。

リンパマッサージの効果を最大限に引き出す方法3選

リンパマッサージは、いつ行っても問題ありませんが、タイミングや取り入れ方によって、効果を最大限に引き出すことが可能です。
興味がある方は、ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。

4-1夜におこなう

リンパマッサージは、できるだけ夜に行いましょう。
夜にした方がリンパの流れがスムーズになるからです。
例えば、就寝前に行うことで、日中のむくみの改善が期待できます。
リンパの流れはとてもゆっくりで、起きている時間は重力の影響で足に溜まってしまうのです。しかし、夜にマッサージを取り入れることで、リンパの流れを促進し、老廃物の排出を助けてくれます。

4-2バスタイム中

リンパマッサージは、お風呂もおすすめです。
お風呂で身体が温まり、リンパが流れやすくなるからです。
温かいお湯に浸かることで筋肉が柔らかくなり、マッサージの効果が高まり、疲労回復や筋肉のこりを解消しやすくなります。
また、お風呂は毎日の習慣なので、一緒に取り入れることで、継続しやすくなります。
お風呂でのマッサージは、効果を高めると共に時間の節約にもなるので、とてもおすすめです。

4-3リンパマッサージの前後に水を飲む

リンパマッサージの前後に水を飲むと、より効果を引き出すことができます。
水分を摂ることでリンパの流れが良くなり、老廃物の排出が効果的に進むからです。
例えば、マッサージの前に約200ml程度の水を飲むのを意識するといいでしょう。
体内のリンパ液が流れやすくなり、老廃物の排出がスムーズになります。また、マッサージ終了後に同じくらいの量の水分補給を行うと、尿と一緒に老廃物が除去されます。
水分補給は、健康維持のためにも大切なので意識して飲むようにしましょう。

リンパマッサージの注意点

以下では、リンパマッサージを行う際の注意点を説明していきます。
注意点を必ず守って行いましょう。

5-1強くしすぎない

リンパマッサージは、必ず優しい力で行うことが重要です。
強くマッサージすると、リンパ管や組織にダメージを与える可能性があります。
リンパ管は皮膚の表面に近く、とてもデリケートです。薄い壁で構成されているため、強い力で押すと簡単に傷ついてしまいます。
例えば、強い力でマッサージすると、リンパ管が損傷し、かえってリンパの流れを悪化させてしまいます。そのため、弱すぎると感じるくらいの優しい力加減で行うことが大切です。優しく触れる程度の力でマッサージを行うことで、安全にケアすることができます。

5-2必ず方向を守る

リンパマッサージは、必ず正しい方向に沿って行うことが重要です。
方向が正しくないと、リンパの流れを妨げてしまう可能性があるからです。
リンパはリンパ節に向かって循環します。
例えば、腕の場合、手首から肘、脇の下に向かってマッサージをします。この方向にマッサージすることで効果的にリンパの流れを促進できます。
逆に、手首から指先に向かってマッサージをすると、リンパ液の流れを逆行させてしまい、老廃物が溜まりやすくなります。
常にリンパが流れる方向を意識して、優しくマッサージするよう心がけましょう。

5-3体調不良時は避ける

リンパマッサージは、体調不良時には控えましょう。
体に刺激を与えると、特定の疾患や体調不良の際には悪影響を及ぼす可能性があるからです。
特に以下のような場合は、行わないようにしてください。
・心臓疾患
・感染症
・悪性腫瘍
・低血圧
・喘息発作時
・腎疾患
・妊娠初期
・骨を固定するための金属が体内にある場合
これらの疾患がある場合、身体に負担がかかり、症状が悪化する可能性があります。
また、風邪や頭痛などの体調不良時や、疲れが溜まっているときには、リンパマッサージを避けるべきでしょう。

リンパマッサージについてよくある質問

ここでは、リンパマッサージについてよくある質問に答えていきます。
大事な内容もあるので、しっかり読んで参考にしてください。

6-1リンパマッサージと筋膜リリースの違いは?

リンパマッサージと筋膜リリースは、どちらも体の健康を増進し、リラックス効果を向上させます。
違いは以下の通りです。
リンパマッサージ

皮下組織の中にあるリンパ液を流し、老廃物の排出を促す施術。
サロンによって、強い刺激から優しい刺激まで様々な施術が行われる。

筋膜リリース

体全体に張り巡らされている「筋膜」の癒着を取り除く施術。
筋肉や毛細血管の動きが良くなり、結果的にリンパや血液の流れも改善が期待できる。
筋膜には「神経伝達物質」も含まれ、リラックス効果もある。

リンパマッサージや筋膜リリースを取り入れることで、身体の健康を維持し、リラックスした気持ちを保つことができます。自分に合った施術を見つけ、定期的にケアを行うといいでしょう。より健康的なライフスタイルを目指せます。

6-2リンパマッサージとストレッチはどちらが先がいい?

リンパマッサージを先に行うのがおすすめです。
リンパマッサージ後にストレッチの流れで行うと、筋肉の柔軟性が高まり、血行が促進されるからです。
リンパマッサージで体をリラックスさせた後に全身のストレッチを行うと、筋肉の柔軟性が向上し、血行が良くなります。
特に硬いと感じる部分には、より時間をかけてストレッチを行うことで、その部分の柔軟性をさらに高めることができるでしょう。
リンパマッサージとストレッチを組み合わせることで、老廃物の排出を促し、筋肉の柔軟性を高め、結構が良くなるのでおすすめです。

6-3リンパマッサージで死んでしまうこともあるの?

Yahoo!知恵袋にて以下のような質問がありました。

昨日の「ホンマでっか」で、首のリンパマッサージを左右同時に行なったら突然死の可能性があるので危険と言っていました。
私は、化粧水を顔につける時、一緒に首までつけるようにしています。
その時、ついでなので両手で首のリンパマッサージを行なうことが多いのですが、それって良くないのでしょうか?
Yahoo!知恵袋

結論から言えば、首のリンパマッサージは、長時間行わなければ問題ありません。
しかし、いくつかの注意点があります。
首のリンパマッサージを行う際、喉仏の左右にある「頸動脈洞(けいどうみゃくどう)」という部分を圧迫しないように注意しましょう。
この部分を強く押すと、味覚、唾液を分布する舌咽神経(ぜついんしんけい)と内臓、のどの運動、味覚、唾液の分泌を調節する迷走神経(めいそうしんけい)が反射し、血圧を下げるセンサーが刺激されて血圧が下がります。最悪の場合失神することもあります。
医療従事者は、この部分を同時に押したり長時間指圧しないように教わります。
首のリンパマッサージを行う場合は、強く長時間もむのは絶対に避けましょう。優しく短時間で済ませるようにし、頸動脈洞(けいどうみゃくどう)を避けるようにしましょう。
また前述した通り、体調不良時や以下のような症状がある場合は、リンパマッサージをするのは避けなければなりません。
・心臓疾患
・感染症
・悪性腫瘍
・低血圧
・喘息発作時
・腎疾患
・妊娠初期
・骨を固定するための金属が体内にある場合
これらの疾患は身体に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
もしどうしても受けたい場合は、必ず医師に相談してからにしてください。

リンパマッサージは必ず順番と方向を守って効果的に行いましょう

ここまで、リンパマッサージの概要や実施手順、効果を高める方法、注意点についてなど詳しく解説してきました。
リンパマッサージは、老廃物の排出が効果的に進み、美容や健康に多くのメリットをもたらします。日常生活の中で老廃物は自然に蓄積されていくため、リンパマッサージを日々の習慣に取り入れると良いでしょう。ただし、リンパマッサージはリンパ液の流れを重視する点が特徴であり重要です。自己流ではなく、必ず正しい手順を守って実施しましょう。これにより、むくみが取れやすくなり、マッサージの効果を最大限に引き出すことができます。
また、優しい力加減で行うことが必要です。強い力でマッサージすると、デリケートなリンパ管や組織にダメージを与える可能性があります。弱すぎると感じるくらいの力で優しく触れることで、安全にリンパの流れを促進できます。
ぜひ、リンパマッサージを正しい方法で行い、美容と健康を手に入れましょう。日々の生活に取り入れることで、体調改善やリラックス効果も期待できます。さらに、適切なマッサージと食事、運動を組み合わせることで、全体的な健康と美容をより効果的にサポートすることができるでしょう。定期的なケアとバランスの取れたライフスタイルで、長期的な健康と美を手に入れることができます。