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心理カウンセラーの給料・年収は?職種別の特徴・稼ぐコツも解説

記事作成日:2024.07.10
「心理カウンセラーの給料・年収はどれくらい?」
との疑問を抱かれていないでしょうか?
現在では、心理カウンセラーはさまざまなところで活躍していますが、収入に関する情報は一般的に広く知られているわけではありません。
心理カウンセラーを志望する方にとって、就職や転職をする前に収入事情を調べておくことは重要なことです。
本記事では、職種・職場別に心理カウンセラーの平均年収をご紹介します。
各カウンセラー職の特徴や高年収を稼ぐためのポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
心理カウンセラーの給料・年収は?職種別の特徴・稼ぐコツも解説

目次
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心理カウンセラー全般の給料・年収・収入

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、カウンセラーの平均年収は約443.3万円です。
日本企業に在籍する給与所得者全体の年間平均給与は461万円です。
参考:国税庁|1年を通じて勤務した給与所得者
ただし、上記はカウンセラー全体の数値であり、下表のように職種・勤務先・雇用形態など労働条件によって収入が変わります。
心理カウンセラーは仕事の幅・働き方・勤務先の幅が広く、働き方次第で収入が大きく変わることを理解しておきましょう。

心理カウンセラーの職種別平均年収
職種 平均年収
医療分野の心理カウンセラー 443.3万円
スクールカウンセラー 579.8万円
児童相談所の相談員 415.7万円

参考:厚生労働省の職業情報提供サイト|job tag

心理カウンセラーの給料・収入は働き方により大きく異なる

心理カウンセラーとしてのキャリアは多様で、収入は働き方によって変動します。
ここからは、働き方や職場、ポジションなど心理カウンセラーの年収に影響する要素についてご紹介します。

2-1働き方による違い

心理カウンセラーとしての働き方は大きく分けて2つあります。1つ目は企業・団体に就職する方法。
2つ目は独立・開業して自分のカウンセリングサービスを提供する方法です。

企業・団体への就職

企業・団体への就職は、安定した収入と福利厚生を享受できるメリットがあります。
しかし、独立・開業と比較して自由度が低く働き方に制約があることと、収入が頭打ちになりやすいのが欠点です。
ただ、就職には以下のような雇用形態があり、副業や仕事の掛け持ちなど働き方を工夫することで、収入アップやライフワークバランスが取りやすくなります。
● 正社員
● アルバイト・パート
● 派遣社員

独立・開業

独立・開業のメリットは、成果の数だけ収入になることと、ライフスタイルに合わせた自由な働き方ができることです。
会社員と異なり仕事を獲得するための営業活動が必要になりますが、継続的に高単価の案件を獲得できるようになれば、収入が安定します。
ただし、安定した収入を得るまでに時間がかかることや、経営上のリスクが生じるデメリットもあります。

2-2職場による違い

同じ心理カウンセラーの職種でも、勤める職場によって収入は変動します。
ここでは、心理カウンセラーが活躍する職場の収入事情について解説します。

医療機関

心理カウンセラーが活躍できる医療機関は、メンタルクリニックや病院の心療内科・精神科などがあげられます。
精神科医の指示を受けながら、患者の精神的アプローチを行うのが主な業務です。
医療機関では非常勤になるケースが多く、稼働日数・時間によって収入にバラつきが生じます。
収入が不安な場合は、別の仕事と掛け持ちして生計を立てるケースが多いようです。

教育機関

学校などの教育機関で働くカウンセラーは、いじめ・不登校・家庭不和などさまざまな事情を抱える生徒・児童に寄り添い、心の問題をケアします。
教育機関においても非常勤で働くケースが多いようです。
また、学校によっては夏休みなどの長期休暇に収入が減少するケースも想定されます。
収入が不安定になる場合は、休日や空き時間を利用して別の仕事を掛け持ちするなど工夫が必要です。

一般企業

一般企業で働くカウンセラーは、主に従業員のメンタルケアを行います。
企業・産業カウンセラーは、週に数回の割合で委託先と契約するケースが多く、稼働時間・回数によって収入が変動します。
医療・教育機関と同様、収入を安定させるには、副業や仕事の掛け持ちを検討する必要があるでしょう。

2-3職種やポジションによる違い

心理カウンセラーは、職種・ポジション・仕事内容によっても収入に差が生じます。
例えば、一般的なカウンセリング業務を行う心理カウンセラーと、少年院や刑事施設などに所属する心理技官(法務省矯正職員)を比較するとしましょう。
上記の場合、罪を犯した人の改善更生を図る心理技官の方が業務の難易度が高く、年収・収入も高い傾向が見られます。
あくまでも一般論ですが、心理カウンセラーの年収・収入は社会的な責任の重さや求められるスキルのレベルと比例します。
心理技官など選択肢によっては就職が難しくなるケースもありますが、年収を伸ばす有効手段として検討の余地があるでしょう。

2-4

企業や団体の給与体系によっても、心理カウンセラーの収入は変動します。
一部の企業ではパフォーマンスに基づく給与体系を採用しており、カウンセラーの成果や貢献度に応じて年収アップが可能です。
例えば、刑務所・警察署・地方自治体が運営する施設(知的障害者更生相談所など)では、経験年数や資格に基づく給与体系が一般的で、安定した収入を期待できます。

高収入・高年収を得られる心理カウンセラーになるために押さえるべきポイント

心理カウンセラーで年収アップを目指す場合、ただカウンセリングの専門知識を持つだけでは不十分でしょう。
カウンセラー業界は競争が激しいため、成功するにはビジネススキルの習得や生存戦略が必要です。
ここでは、心理カウンセラーが高収入を獲得するためのポイントについて詳しくご紹介します。

3-1高度な専門知識を身につける

心理カウンセラーとしての収入を増やすためには、専門性を高め、競合と差別化を図ることが重要です。
現在、心理カウンセラーの仕事に就きたいと考える方が非常に多いため、国家資格を持っているだけでは他の心理カウンセラーとの差別化が難しいのが現状です。
例えば、子ども関連の接客・営業や販売などに関する専門知識やこれまでの社会経験を活かした技術を身につけて活用することで、希少性の高い心理カウンセラーとして活躍できます。

3-2ビジネススキルを高める

心理カウンセラーとして働く際は、カウンセリングスキルだけでなくビジネススキルの向上も意識しましょう。
特に独立・開業して高収入を目指す場合は、集客やリピート獲得のスキルが重要になります。
また、企業で働く場合は、会社の方針に沿って働く柔軟性や、ほかの社員と協力するための協調性・コミュニケーション能力が必要です。

3-3こまめに求人をチェックする

転職を考えている場合は、定期的な求人のチェックが大切です。
より専門性が求められるポジションや、特定のスキルを必要とする以下の職場に就職して高収入を狙っていくとよいでしょう。
●市役所
● 警察署
● 少年院・刑務所などの刑務施設
● 児童相談所
● 発達障害者支援センター
● 都道府県に点在する福祉事務所 など

3-4経験を積み上げる

カウンセラーとして将来独立・開業を目指す場合は、信頼性をアピールできるよう、小さな実績や実務経験をコツコツと構築しておきましょう。
初期の段階では収入よりも経験を優先し、実績を作り上げていくことで、将来的に高収入を稼げる基盤を築けます。
例えば「悩める友人のカウンセリングを行い、健やかな日常生活を送れるようサポートした」「女性会社員を対象にオンラインカウンセリングを行った」など、些細な情報でもこまめに記録しておくことがポイントです。

3-5役立つ資格を取得する

一般企業や行政機関などへ就職する場合は、資格の有無が内定に影響することがあります。
特に医療・福祉業界への就職を希望している場合は、以下の資格取得がおすすめです。
● 社会福祉士
● 精神保健福祉士
カウンセラー職では、職種・就職先によって資格取得が必須になるケースもあります。
基礎的な知識の証明だけでなく、有利に転職活動を進めるためにも資格を取得して損はないでしょう。

心理カウンセラーを目指したい人におすすめの資格

心理カウンセラーを目指す人にとって、資格取得はキャリア形成に役立つ手段です。
ここでは、心理カウンセラーのスキル証明に役立つおすすめの資格をご紹介します。

4-1メンタル士心理カウンセラー®資格

メンタル士心理カウンセラー®資格は、心理的ストレスが招くさまざまな症状にアプローチできるようになるための資格です。
当資格を取得することで、ストレス関連の問題に対応できるプロのカウンセラーとして活動できます。
医療や福祉分野・教育機関・一般企業など、幅広い業界を視野に入れながらカウンセラーとして活動したい人におすすめです。
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4-2チャイルド心理カウンセラー®資格

チャイルド心理カウンセラー®資格は、子どもの心理や発達を十分に理解し、カウンセリングができることを証明する資格です。
当資格を持つことで、子どもたちの悩みや心の問題に寄り添えるプロのチャイルドカウンセラーとして活動できます。
近年は、不登校・校内暴力・ひきこもりなどの事情により生きづらさを抱える児童・生徒が増加し、それにともなって子どものメンタルケアが注目されるようになりました。
子どもの教育や心理カウンセリングに関心のある方は、ぜひチャイルド心理カウンセラー®資格を検討してください。
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4-3福祉心理カウンセラー資格

福祉心理カウンセラー資格は、福祉や心理学の基礎知識・ストレスが原因で起こる症状の理解・カウンセリングできることを証明するための資格です。
当資格を取得することで、福祉分野の心理カウンセラーとして活動する道が開けるでしょう。
福祉心理カウンセラーになると、病気で治療中の患者や学校に通う児童・生徒、高齢者などを対象に心のケアができます。
福祉・心理の知識を活かしたカウンセリングに興味・関心のある方は、ぜひ資格取得を検討してみてください。
福祉心理カウンセラー資格の詳細・お申込みはこちら

4-4行動心理カウンセラー®資格

行動心理カウンセラー®資格は、行動心理学に関する基礎知識を理解し、カウンセリングできることを証明する資格です。
当資格を取得することで、施設や一般企業でアドバイザーとして活動できます。
企業カウンセラーとして就職したい人や、自宅・セミナールームなどでカルチャースクールを開催したい人、社会で良好な人間関係を構築したい人におすすめです。
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高収入・好条件の年収も目指せる心理カウンセラー関連の国家資格

心理カウンセラー関連の国家資格は、専門性を高め、高収入や好条件の年収を獲得する重要な役割を果たします。
ここでは、特に注目すべき国家資格を3つ取り上げ、それぞれの特徴と平均年収についてご紹介します。

5-1公認心理師

公認心理師とは、2017年にスタートした国内初の心理職向け国家資格です。
支援を求めるクライアントの心理観察・結果分析・相談・適切なアドバイスを行います。
厚生労働省が発表した公認心理師の年収分布は、以下のとおりです。
● 300万円以上400万円未満/約21%
● 400万円以上500万円未満/約18%
● 200万円以上300万円未満/約16%
● 500万円以上600万円未満/約11%
参考:厚生労働省|公認心理師の活動状況等に関する調査
上記の調査結果を見ると、公認心理師の年収は300万円~500万円の割合が多く占めており、実力や労働条件に応じて収入に差が生じると想像できます。
公認心理師が活躍できる職場は、医療・福祉・教育機関のほか裁判所や少年院など多彩です。
国家資格である強みを活かし、行政機関など比較的報酬の高い職場を狙うことで、収入を増やせる可能性があります。

5-2社会福祉士

社会福祉士は、昭和62年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」に位置づけられる名称独占の国家資格です。
高齢者、障がい者、母子(父子)家庭の生活援助など、社会福祉業務を中心に行います。
社会福祉士の平均年収は男女ともに400万円台ですが、正規雇用の求人が多く、安定して働けることがメリットです。
● 男性:473万円
● 女性:423万円
参考:社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の「就労状況調査」(速報版)について

5-3精神保健福祉士

精神保健福祉士とは、精神保健福祉士法に基づく名称独占の国家資格です。
入院から退院までの相談や日常生活・就職の支援など、精神的な障害を持つ人が社会参加できるようサポートします。
精神保健福祉士の平均年収は男性が400万円台、女性が300万円台です。
しかし、正規雇用が多いことと年齢に連動して収入が高くなる特徴があり、長く安定して働けるメリットがあります。
● 男性:463万円
● 女性:377万円
参考:社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の「就労状況調査」(速報版)について

心理カウンセラーの給料・年収・収入に関するよくある質問

心理カウンセラーを目指す人々にとって、給料や年収は大きな関心事です。
この章では、心理カウンセラーの収入に関するよくある質問にお答えします。

6-1心理カウンセラーの平均年収は安い?その理由は?

心理カウンセラーの平均年収は、およそ約443.3万円です。
参考:国税庁|1年を通じて勤務した給与所得者
国内の給与所得者全体の年間平均給与が461万円に対して、若干低い傾向にありますが、心理カウンセラーは働き方が多様であるため個人差があります。
心理カウンセラーの平均年収が安い心理カウンセラーがいるのも事実ですが、働き方やスキル次第であることを理解しておくとよいでしょう。

6-2臨床心理士が活躍できる職場と平均年収について知りたい

臨床心理士は、以下の職場で活躍できます。
● 病院(精神科・心療内科)
● 診療所
● リハビリテーションセンター
● 学校や教育機関
● 児童相談所
● 一般企業
● 刑務所や警察署
臨床心理士は公認心理師と近い立ち位置にあることから、年収・収入も比較的近いと予想されます。
参考:厚生労働省|公認心理師の活動状況等に関する調査
※臨床心理士と公認心理師は、国家資格か民間資格かの違い。臨床心理士は民間資格、公認心理師は国家資格に該当する。
ただし、職場・地域・実務経験などによって年収が異なるため、上記の数値はあくまで目安と捉えてください。

6-3心理カウンセラーで年収1,000万円は目指せる?

心理カウンセラーで年収1,000万円を目指すことは厳しいですが、不可能ではありません。
年収1,000万円を達成する最も有効な手段は、独立・開業することです。
独立・開業することで、自分のスキルやネットワークを最大限に活用し、高収入を獲得できるチャンスが生まれます。
ただし、成功するためにはカウンセリングの専門知識のほか、新規・リピート案件を獲得するための営業力やマーケティングスキルが必要です。

まとめ

心理カウンセラーの年収は、職種・勤務先・雇用形態など労働条件によってバラつきが生じます。
カウンセラーとして年収アップするには、行政機関など比較的収入が高い職場への転職や、独立・開業を検討するとよいでしょう。
また、各種カウンセリング資格の取得も、実績の土台づくりや転職に有利です。
自分の目指す方向性に合わせて、ぜひ本記事を参考にしていただけたら幸いです。