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心理カウンセラーの仕事内容は?活躍場所や適性、魅力を解説

記事作成日:2024.07.10
心理カウンセラーの仕事に興味があるけれど、「どのような仕事内容かよくわからない」という方も多いのではないでしょうか?
ストレス社会ともいわれる現代の社会。それにともない、悩みやストレスも多様化、複雑化しています。
悩みやストレスといった心の不調が蓄積することにより、心に病を抱え、心身ともに支障をきたしてしまうおそれもあります。
心理カウンセラーは、そのような心の不調や病を抱えている方に、心理学の知識やカウンセリング技法を用いて支援をおこなうスペシャリストです。
心理カウンセラーの仕事は、今後もさまざまな年代や職種の心理的支援をおこなうことができるよう、需要が高まっていくと推測されます。
本記事では、心理カウンセラーの仕事内容や、資格や就業場所などについて詳しく解説します。
心理カウンセラーの仕事内容は?活躍場所や適性、魅力を解説

目次
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心理カウンセラーの仕事内容は?

心理カウンセラーの仕事内容は、患者や相談者の悩みについて耳を傾けて、原因を探したり問題解決に導いたりすることです。
そのために、心理カウンセラーはさまざまな専門知識や技術を駆使します。
本章では、心理カウンセラーの仕事内容の全容をイメージしていただくために、まずは具体的に心理カウンセラーがどのように働いていて、どのようなことにやりがいを見いだしているのかについて解説します。

1-1心理カウンセリングとは

心理カウンセリングとは、カウンセラーが対話や検査を通じて相談者の心理的な問題を発見・共有したうえで、指導や援助をおこなうことです。
より簡単にいえば、相談者の悩みや不安を聞いて、解決できるようにサポートすることです。
心理検査とは、質問や道具を使って、質問者の状態を客観的に判断するための検査のことです。
心理カウンセリング自体は、医療器具や薬品を用いるわけではありませんが、医療機関でカウンセリングがおこなわれる場合には、医師や医師の指示を受けた心理カウンセラーが医療機関内で実施します。
一方で、民間企業やカウンセリングルームなどで、医療行為ではなく「相談」として対応する心理カウンセリングもあります。
いずれにせよ、心理カウンセラーは相談者と一緒に悩みや不安と向き合わなくてはなりません。
また、強い不安やストレスを感じている相談者に対して、適切なサポートを施す必要があるため、非常に重要な役割を担うことになります。

1-2心理カウンセラーのやりがいや魅力とは?

多くの心理カウンセラーが感じているやりがい・魅力は、相談者の悩みを解決できることです。
当然ながら、カウンセラー一人ひとりが感じているやりがいは異なります。
とはいえ、専門知識や技術を用いて相談者の問題を解決できる仕事は、カウンセラー以外には存在しません。
食事や睡眠をすることさえ困難になるほど深く悩んでいた相談者が、見違えるように元気にあふれる姿になる姿を見られるのは、心理カウンセラーの仕事の醍醐味の一つです。
また、カウンセラーの仕事をしていると、さまざまな種類の相談を受けることになります。
相談者の年代・性別・お住まいの地域・置かれた環境・相談者自身の性格などにより問題の種類が異なるため、仕事を通じて常に新しい発見があるでしょう。

心理カウンセラーの給料・収入はどのくらい?

厚生労働省の「職業情報サイトjobtag」によると、心理カウンセラーの給料・収入は以下のとおりです。

給料(月給) 23.3万円
収入(年収) 443.3万円

参照:jobtag「カウンセラー(医療福祉分野)」

このデータは、ハローワーク求人統計データ、令和4年賃金構造基本統計調査を元にして算出されています。
雇用形態の内訳は、正社員50.8%・パートタイマー29.2%・フリーランス27.7%・契約社員23.1%と続きます。
心理カウンセラーは仕事の幅が非常に広いため、特徴や傾向を一言で表すのは困難です。
働き方だけでなくに個人差による違いが大きい点も理解しておく必要があります。
職場によっては、相談者が利用しやすいように土日や深夜の時間帯の勤務が発生することもあります。
詳細を知りたい方はこちら

心理カウンセラーの仕事はきつい?

「心理カウンセラーの仕事はきつい」といわれることもありますが、実際に「きつい」と感じている方が存在するのは事実です。
その理由としては以下の2点が挙げられます。
・カウンセリングの際に相談者の悩みやプライバシーにかかわる情報を扱う必要があり、対応を誤ると大きなトラブルに発展するリスクがある
・適切な対応を取っていても、心理カウンセリングの効果がなかなか実感できない場合が多い
・精神的に追い詰められた相談者から強いクレームや感情的な言葉を向けられることがある
また、自分自身のプライベートの不調が重なったり、クレームが立て続けに起こったりすると、より深刻にダメージを感じてしまう傾向が見られます。
しかしながら「きつい」と感じる部分を乗り越えることこそが、心理カウンセラーの仕事のやりがいであるともいえます。
また、これらの点を「きつい」と感じるか否かについても個人差が大きいため、必ずしも「きつい」との評判が全ての心理カウンセラーに当てはまるわけではありません。
実際、長年活躍している心理カウンセラーも少なくないことから、インターネット上のネガティブな情報を真に受けすぎないように気をつけましょう。

仕事内容をふまえて解説!心理カウンセラーに向いている方の特徴

心理カウンセラーの仕事を目指す際に意識したいのが、適性です。
向いている方であれば、仕事の大変な部分を苦ともせずに高いモチベーションを維持できる傾向が見られます。
本章では、特に心理カウンセラーに向いている方の特徴を3つご紹介します。

4-1傾聴して共感の姿勢を示せる

相談者の話をしっかり聞き、思いを受け止めることができる人は心理カウンセラーに向いています。
なぜなら、相談者の訴えに寄り添うことは、信頼関係を築くことにつながるためです。
相談者全員が初めから自分の感情や悩みを打ち明けてくれるわけではありません。
信頼関係を築くことで、相談者はカウンセラーにどんどん心を開き、良いカウンセリングやその後の行動変容につながる糸口となります。
相談者の思いや背景を尊重し、受け入れることが必要です。

4-2冷静な対応が取れる

心理カウンセラーには、相談者の感情に飲み込まれず、冷静に状況分析と解決方法を探る力も必要です。
相談者のつらい・悲しいなどの気持ちに共感しすぎてしまうと、カウンセラーの個人的な感情が入ってしまい、適切なカウンセリングができなくなり、問題解決につながらないおそれがあります。
そのため、相談者と心の距離を適切に保ちながら、カウンセリングをおこなっていく必要があります。

4-3周囲の担当者・専門機関と連携できる

心理カウンセリングの中で、相談者には専門外の支援が必要だと判断したときには、周囲の担当者や専門機関と連携する必要があります。
連携先は、医療関係、法律関係、地方自治体など多岐にわたります。
相談者の状況に合わせて、どこと連携することが必要かをあらかじめ知っておく必要もあるでしょう。
さらに連携先と相談者の情報を共有し、解決に向けて話し合っていくためのコミュニケーション能力も必要です。

心理カウンセラーの仕事内容を働く場所別に解説

心理カウンセラーにはさまざまな働く場所があります。
働く場所によって働き方が大きく異なることも珍しくありません。
本章では、働く場所ごとの働き方について解説します。

5-1企業・団体で働く場合

企業や団体に雇用されて働く場合の就業場所です。
それぞれの場所について、見ていきましょう。

教育機関・更生施設

教育現場において、心理カウンセラーは主に児童や生徒の相談に乗ったり、トラブル解決のフォローをしたりする役割を担います。
近年では、多くの学校にカウンセリングルームが設けられています。
常勤あるいは非常勤の外部スタッフとして心理カウンセラーを雇用しているケースが一般的です。
心理カウンセラーは児童・生徒だけでなく保護者の相談に乗る場合もあります。
公立や私立の学校のほかにも、少年鑑別所や少年院などの更生施設で働く心理カウンセラーもいます。
更生施設における心理カウンセラーの主な仕事内容は、非行をおこなった少年・少女の心のケアや今後の処遇の方向性を立てることなどです。
いずれにしても、子どもは成長過程でさまざまな刺激を感じていることが多く、本人や保護者は深く悩んだり、考え込んだりするケースが多く見られます。
心理カウンセラーが相談者に寄り添うことで、彼らの問題を解決に導きます。

医療機関

心療内科や精神科などでは、心理カウンセラーは医師と連携しながら、患者やその家族の心理的なケアをおこないます。
リハビリ施設や長期の入院患者のメンタルのケアをする場合もあります。
近年では、うつやパニック障害など精神系の疾患についての理解が深まり、医療の現場でも心理カウンセラーが必要不可欠です。

一般企業

働き改革や健康経営の観点から、一般企業においても従業員に対するメンタルのケアが義務化されることになり、心理カウンセラーを雇用して常駐させる企業が増えています。
心理カウンセラーは、産業カウンセラーや企業内の心理カウンセラーとして、従業員の対人関係の悩み・ハラスメント関連の相談など、さまざまな問題に対応します。

福祉施設

心理カウンセラーは、児童相談所・高齢者施設・精神保健福祉センターなどの福祉施設で働くこともあります。
福祉施設での仕事内容は、児童や高齢者など施設の利用者を対象とすることが多いため、児童心理学や発達心理学など、それに対応した専門知識を身につける必要があります。

5-2フリーランス・個人事業主として独立する場合

現場で実践を重ねて、個人でカウンセリングルームを開いたり、電話やzoomなどオンラインでのカウンセリングをおこなったりしている心理カウンセラーもいます。
個人で活動する働き方は、企業や施設などで雇用されて働くのに比べて、時間や場所の制約が少ない点がメリットです。
集客力や知名度によっては、会社に勤務する働き方よりも高収入を得られる可能性があります。
仕事内容自体が大きく会社員や団体職員と異なるわけではないものの、カウンセラーとしての仕事以外のお金やスケジュールの管理などを自分でおこなわなくてはならない、といった特徴もあります。

カウンセラーの仕事内容に必要なスキルが身につくおすすめ資格4選

心理カウンセラーの仕事は、資格や職歴を必要としないものも多数ありますが、資格を有していた方が就職・転職に有利であることは間違いありません。
仕事内容の専門性が高いことから、資格も経験もない場合には、求人に応募しても採用にいたらないこともあります。
本章では、初心者からでも目指せるおすすめの心理カウンセラー資格を4つご紹介します。

6-1メンタル士心理カウンセラー®資格

メンタル士心理カウンセラー®資格は、心理学の基礎知識・心理的ストレスの原因・ストレスによる症状や治療法を理解できる資格です。
日常生活に役立つ心理学を身につけたい方から心理カウンセラーの仕事内容に直接役立つ知識を習得したい方まで、幅広い方々に役立ちます
また、在宅での受験が可能であるため、仕事や家事との両立がしやすいこともメンタル心理士カウンセラーの大きな魅力です。
詳細は以下のとおりです。
資格名称:メンタル士心理カウンセラー®資格認定試験
受験料:1万円(税込み)
受験申請・方法:インターネットからの申し込み・在宅受験
合格基準:70%

6-2チャイルド心理カウンセラー®資格

チャイルド心理カウンセラー®は、子どもの悩みの理解・心理状態の分析・保護者との関わり方などを習得できる資格です。
子どもの教育や更生などにかかわる仕事内容の職種に役立てられる知識を習得できます。
具体的には、幼稚園・保育園・学童施設・児童養護施設・少年院などでの仕事に役立ちます。
資格の詳細は、以下のとおりです。
資格名称:チャイルド心理カウンセラー®資格
受験料:1万円(税込み)
受験申請・方法:インターネットからの申し込み・在宅受験
合格基準:70%

6-3マインドフルネスセラピスト資格

マインドフルネスセラピスト資格は、心と身体の状態を整えて、無駄なストレスから解放されるマインドフルネスの手法を身につけられる資格です。
マインドフルネスは、GoogleやマイクロソフトなどのシリコンバレーのIT企業をはじめ、世界中の多くの企業が注目しているスキルです。
そのため、マインドフルネスセラピスト資格を取得すれば、心理カウンセラーとしての仕事だけでなく、マインドフルネスのセミナーコーチなどの仕事内容にも役立てられます。
資格の詳細は、以下のとおりです。
資格名称:マインドフルネスセラピスト資格 受験料:1万円(税込み)
受験申請・方法:インターネットからの申し込み・在宅受験
合格基準:70%

6-4福祉心理カウンセラー資格

福祉心理カウンセラーは、福祉関連の仕事内容に役立つ知識を習得できる資格です。
福祉分野における心理的な症状とその緩和方法、病院や在宅での心理的支援など、幅広い知識が必要とされます。
また、福祉心理カウンセラーは福祉の仕事だけでなく、精神科や心療内科で患者のメンタルをケアする役割を担うこともあります。
資格の詳細は、以下のとおりです。 資格名称:福祉心理カウンセラー資格 受験料:1万円(税込み)
受験申請・方法:インターネットからの申し込み・在宅受験
合格基準:70%

まとめ

心理カウンセラーの仕事内容は、多岐にわたります。
働き方・職種・ポジションなどにより役割が大きく異なるため、まずはご仕事内容を把握したうえで、どのような働き方を目指したいのかを考えるとよいでしょう。
心理カウンセラーの仕事の中には、未経験から目指せる仕事もたくさんあります。
仕事に応募する際に、特に未経験者の場合は資格をもっていた方が有利です。
本記事では、心理カウンセラーの仕事内容に直結する資格を4つご紹介していますので、心理カウンセラーとして活躍したい方はぜひ参考にしてください。