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筋トレはやりすぎるとリスクあり!オーバーワークの対処法や予防方法を解説

記事作成日:2024.10.15
「筋トレはどれくらいやるとやりすぎになる?」
「筋トレをやりすぎるとどんなサインが現れる?」

上記のようなことでお悩みの方も多いのではないでしょうか。
筋トレはやりすぎてしまうとリスクがあります。
この記事では、筋トレをやりすぎてはいけない理由や、身体に起こるサイン、対処法などを詳しく解説します。
筋トレはやりすぎるとリスクあり!オーバーワークの対処法や予防方法を解説

筋トレをやりすぎてはいけない理由

筋トレのやり過ぎは身体に悪影響を与えるため、注意が必要です。
筋トレは筋繊維を一度傷つけ、それが回復する際に筋肉がより強くなる「超回復」を利用するものだからです。

超回復には2〜3日かかるとされているため、その期間中に無理に筋トレを続けると、回復が追いつかず筋肉にダメージを与えてしまいます。
筋肉が十分に回復する前にさらに負荷をかけすぎてしまうのが「オーバーワーク」と呼ばれる状態です。

例えば、連続して高負荷の筋トレを行うと、筋肉の回復が間に合わず全身に疲労が蓄積します。この状態が続くと免疫力が低下し、風邪や体調不良を引き起こしやすくなります。
放置すると症状が悪化し、最終的には治療が必要なレベルにまで達してしまう可能性もあるでしょう。

筋トレはやればやるほど効果があるわけではありません。
適度な休息を取り超回復を待ってから次のトレーニングを行うと、効果を最大化し身体に悪影響を与えることを避けましょう。

筋トレをやりすぎた場合に身体に起こるサイン3選

筋トレをやりすぎた場合、身体に何かしらのサインが出るので注意しましょう。

・常に筋肉痛を感じる
・パンプアップしない
・筋力が落ちる

筋トレによって身体に何らかの変化を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

2-11.常に筋肉痛を感じる

筋肉痛が長引く場合は、筋トレのやりすぎのサインです。
筋肉痛は筋肉が回復している過程で起こるため、筋肉の損傷が治りきっていない可能性があるからです。

たとえば、肩や膝などの関節に負荷がかかりすぎると、炎症や腱の損傷が起こりやすくなるので、長期間のリハビリが必要になる可能性があります。過剰なトレーニングが原因で起こる怪我は回復までに時間がかかるのでトレーニングを中断せざるを得ない状況になりかねません。

筋肉痛は筋肉が成長しているサインですが、長引く場合は無理をせず休息を取り身体の回復を助けてあげましょう。

2-22.パンプアップしない

筋トレ後にパンプアップが起こらない場合、筋トレのやり過ぎによる疲労が原因の可能性があります。
筋肉が疲れていると血液やリンパ液が十分に行き渡らなくなるためです。

パンプアップは筋トレによって筋肉が活性化され、血液やリンパ液が流れ込み筋肉が張る現象です。しかし、無理をしすぎると筋肉が疲労してしまい十分な血液やリンパ液が筋肉に届かなくなります。その結果、筋肉は正常にパンプアップしなくなります。

ハードなトレーニングをしてもパンプアップが見られない場合は、筋肉が疲労している証拠です。その時は無理をせず、十分な休息をとり身体を回復させましょう。

2-33.筋力が落ちる

筋トレを続けていても、過度に行うと筋力が落ちる可能性があります。
筋トレのやり過ぎで疲労が蓄積し筋肉が十分に力を発揮できなくなるため、筋力が低下してしまうからです。

例えば、毎日激しいトレーニングを続けると、筋肉が回復する前に新たな負荷をかけてしまいます。筋力が上がるどころか、疲労がたまって筋力低下を招いてしまうでしょう。

筋力アップを目指すには、トレーニングの質だけでなく適切な休息が重要です。

筋トレをやりすぎるとオーバートレーニング症候群になりやすい

筋トレをやりすぎると、オーバートレーニング症候群という状態を引き起こします。
以下で詳しく解説していきます。

3-1オーバートレーニング症候群とは

オーバートレーニング症候群は、単なるオーバーワークとは異なり、トレーニングのやり過ぎによって体が回復できない深刻な状態を指します。

オーバーワークは一時的な激しい運動による疲労のため、適切に休息を取れば回復します。しかし、オーバートレーニング症候群になると、通常の休養では回復が難しく長期的な健康問題を引き起こす可能性があります。

オーバートレーニング症候群の初期症状は、全身の倦怠感や疲れやすさ、集中力の欠如などです。
進行すると、以下のような症状が現れます。

・スポーツ成績の低下
・睡眠障害、
・食欲不振
・体重減少
・運動後に心拍数や血圧が元に戻るまでの時間がかかる

オーバートレーニング症候群は、身体がが十分に回復できない状態です。単なるオーバーワークとは異なるので、適切な休養と治療が必要です。

3-2身体的症状

オーバートレーニング症候群は、身体的な面でさまざまな症状が現れます。
身体が過度なトレーニングと不十分な回復により慢性的なストレスを受けるため、さまざまな身体的な症状が現れるからです。

主に以下のような症状が現れます。
・慢性的な疲労 
・パフォーマンスの低下
・免疫力の低下
・睡眠障害

身体的症状が続くとトレーニングの効果が出にくくなるだけでなく、怪我のリスクも高まります。十分な休息とバランスの取れたトレーニングを意識しましょう。

3-3精神的症状

オーバートレーニング症候群は、身体的だけでなく精神的にも影響があります。
過度なトレーニングによる疲労や筋肉痛は、身体の回復力を低下させるだけでなくストレスホルモンの分泌を増加させるからです。

例えば、以下のような深刻な健康被害を引き起こします。

・免疫力の低下
・不眠
・不安
・集中力の低下

長引く疲労や筋肉痛によって免疫力が低下し、風邪にかかりやすくなったり倦怠感やイライラが続いたり、不安や不眠の症状も見られます。
最悪の場合には、これらの状態が重なって抑うつ状態にまで発展することがあります。
オーバートレーニング症候群は、心身の不調を無視せず十分な注意をしましょう。

筋トレでオーバートレーニングに陥る原因

筋トレでオーバートレーニングに陥るのはさまざまな原因があるので、注意しましょう。
・負荷が大きすぎる
・正しいフォームでできていない
・筋肉が回復する前にトレーニングしている

以下で詳しく解説します。

4-1負荷が大きすぎる

過度な負荷でトレーニングを行うと、身体に無理がかかり疲労が蓄積してしまいます。
筋肉や関節が通常の負荷以上のストレスを受けるため、身体の回復能力が追いつかなくなるからです。

ベンチプレスで無理な重量を扱うと肩関節に過度な負荷がかかるため、トレーニングを続けられなくなる恐れがあります。焦らずに自分に合った適切な負荷で、時間をかけて筋肉を鍛えましょう。

徐々に重量を増やしながら無理のない範囲で進めると、怪我のリスクを抑えながら持続的に筋肉を成長させられます。

4-2正しいフォームでできていない

筋トレは正しいフォームを守ることが重要です。
フォームが崩れると余計な筋肉を使ってしまい、そのまま続けるとオーバーワークや怪我につながるリスクがあります。

例えば、スクワットで姿勢が崩れたり、オーバーヘッドプレスで体幹が不安定になると、関節に負担がかかります。また、走る時に身体が傾くようなフォームの乱れも、過度の負担をかけてしまいます。定期的にパーソナルトレーナーにフォームをチェックしてもらうといいでしょう。

また、トレーニング中に痛みを感じたらすぐに中止しましょう。
正しいフォームを維持すると、トレーニング効果を最大限に引き出し怪我のリスクを抑えられます。

4-3筋肉が回復する前にトレーニングしている

筋肉が回復する前にトレーニングをしてしまうと、筋繊維の回復が追いつかずオーバーワークになりやすいです。
筋トレ後は筋肉の筋繊維が傷ついている状態なので、回復を待たないといけないからです。

例えば、脚の筋トレでスクワットやデッドリフトを連日行うと、筋肉が疲労から十分に回復できません。関節や腱に負担がかかるので、腱炎や関節痛などの怪我につながる可能性もあります。

トレーニングをする際は、前回のトレーニングからしっかり回復しているか確認しましょう。休息期間を作らずに続けるのは避け、身体を休める時間を作るのが重要です。

筋トレをやりすぎてしまう人の特徴

筋トレをやりすぎてしまう人にはいくつか特徴があります。

・完璧主義な人
・トレーニング量を増やすことが習慣化している人
・ストレスをトレーニングで解消する人
・他の人と自分を比較してしまう人

当てはまる項目がある方は、よく読んで参考にしてください。

5-1完璧主義な人

完璧主義な人はトレーニング中の小さなミスを許せず、過度なトレーニングをしてしまう可能性があります。
少しの失敗も許せないため、焦りが生まれ無理をしてしまう傾向が強いのです。

トレーニングで高い目標を持つ人は、短期間で成果を出したいという焦りから必要以上にトレーニングを行う傾向があります。休息の重要性を軽視し、トレーニングすれば結果が出ると考えてしまいます。

休息を取らずに続けると、逆にパフォーマンスが低下し怪我のリスクも高まるので無視せず続ける意識を持ちましょう。

5-2トレーニング量を増やすことが習慣化している人

トレーニング量を少しずつ増やしていくと、どのタイミングで休むべきか分からなくなる場合があります。
身体が負荷に慣れてしまうと、疲労感が蓄積しても気づきにくくなるからです。

例えば、毎日ランニングを続ける人が休まずに走り続けると、膝や足首に負担がかかり怪我につながる場合があります。
適切なタイミングで休息を取らないと、結果的にパフォーマンスが低下し回復に時間がかかります。

体調が良いと感じていても、定期的に休息を取り入れましょう。

5-3ストレスをトレーニングで解消する人

トレーニングが日常生活のストレス解消になっている人は、知らず知らずのうちにトレーニングの頻度が過剰になる場合があります。
ストレスが溜まるとさらに運動量を増やす傾向が強まり、過剰なトレーニングに繋がってしまうからです。

仕事でストレスが溜まった人が毎日のようにジムに通い、次第に休む日を取らなくなることがあります。気づかないうちに筋肉や関節に過度な負担がかかるため、疲労が蓄積して怪我や体調不良を引き起こしてしまいます。

過剰なトレーニングは身体に負担をかけ、逆に疲労や怪我の原因になる可能性があります。適度なトレーニングを心がけ、休息も大切にしましょう。

5-4他の人と自分を比較してしまう人

他の人と自分を比較してプレッシャーを感じてしまう人は、無理をしてオーバートレーニングに陥る可能性があります。

隣の人が重いバーベルを持ち上げているのを見て、つい自分も同じ重量に挑戦しようとすると怪我をしてしまう可能性が高まります。

成長には時間がかかるため、焦らずトレーニングをしましょう。
トレーニングは他人と競うのではなく、過去の自分と比べて少しずつ成長しているかを意識するのが大切です。

もし筋トレをやりすぎてしまったら?対処法を解説

もし筋トレをやりすぎてしまったと感じたら、以下の対処法を参考にしてください。

・休息を十分に取る
・ストレッチや軽い運動でリカバリーをサポート
・栄養補給を怠らない
・アイシングや温熱療法を利用する
・フォームの見直し

6-1休息を十分に取る

筋肉はトレーニング後の回復期間に成長するため、十分な休息が欠かせません。
筋肉はトレーニングによって一度微細な損傷を受け、その後の回復期間に修復されることで強くなるからです。

例えば、連日筋トレを行い筋肉痛がひどくなったり、疲労感が抜けないと感じた場合はしっかり休む必要があります。この間に身体は筋繊維を修復し強くなるためです。
また、睡眠不足が続くと身体の修復が遅れて回復が不十分になり、筋肉痛が長引いたり怪我のリスクが高まります。

睡眠中に身体は修復と再生を行うため、睡眠時間の確保が大切です。7〜9時間程度の十分な睡眠を心がけ、質の高い睡眠環境を整えましょう。

6-2ストレッチや軽い運動でリカバリーをサポート

軽いストレッチやウォーキングなどの低強度の運動を取り入れると、血流が促進され回復を助ける効果があります。
トレーニング後は筋肉が硬直し、回復が遅れることがあるからです。

例えば、トレーニング後に脚が硬直しているときは、軽いウォーキングを10〜15分行うと、筋肉に優しい刺激が加わります。血流が促進されるので、筋肉の硬直が和らぎ乳酸などの疲労物質の排出が進みます。

全身が疲れているときは、軽いストレッチで柔軟性を保ちつつ回復を促進できます。
適度なアクティブリカバリーを取り入れて、筋肉の回復を効率よく進めましょう。

6-3栄養補給を怠らない

筋肉の修復と成長には栄養が欠かせません。
必要な栄養素が不足すると筋肉の回復が遅れるため、効果的なトレーニング結果が得られなくなるからです。

特に以下の栄養素を意識して摂取しましょう。

タンパク質 筋肉の修復と成長に不可欠で筋繊維の修復をサポート
炭水化物 運動時の主要なエネルギー源。

筋肉に蓄えられるグリコーゲンを補充し、トレーニング中の疲労を軽減します。
脂質 ホルモンの生成や細胞膜の維持に必要なエネルギー源。

長時間の運動では脂質がエネルギーとして利用され、持久力のサポートに役立つ。
ビタミン ビタミンB群はエネルギー代謝をサポートし、ビタミンCやEは抗酸化作用により筋肉の損傷を抑える。
ミネラル カルシウムやマグネシウムは筋収縮や神経伝達を助け、筋肉の働きをサポート。


特に筋肉修復に役立つたんぱく質や、エネルギー補給のための炭水化物、そしてビタミン・ミネラルをバランスよく摂取するのが大切です。
また、プロテインドリンクを利用して手軽にたんぱく質を補給するのも効果的です。
適切な栄養を摂ってトレーニングの成果を最大限に引き出しましょう。

6-4アイシングや温熱療法を利用する

筋肉痛や炎症を軽減するためには、アイシングや温熱療法の活用も効果的です。
温熱療法(お風呂やホットパックなど)を使うことで血流が促進され、筋肉の回復が早まるからです。

特に、筋肉痛が激しい場合には和らげてくれるアイシングでのケアが有効です。
筋肉痛や炎症を軽減するため、アイシング(氷で冷やす)や温熱療法(お風呂やホットパックで温める)を活用しましょう。

6-5フォームの見直し

過度なトレーニングによる怪我を防ぐためには、トレーニングフォームの確認が重要です。フォームが崩れると、特定の筋肉や関節に過剰な負担がかかるからです。

例えば、スクワットの際に背中が丸まってしまうと腰に過度な負担がかかるため、腰痛や怪我の原因になります。また、ベンチプレスで肩の位置が不適切だと、肩関節に余計な負担がかかり肩の痛みや損傷につながります。

やりすぎになる前に、定期的にトレーナーや専門家にフォームを見直してもらうのがおすすめです。正しいフォームが維持できると怪我のリスクを減らせるので、安全にトレーニングを続けられるでしょう。

6-6メンタルケア

オーバートレーニングは、精神的な疲労やストレスも増加させる可能性があるため、メンタルケアが重要です。
肉体的な疲労が蓄積すると、やがて精神的な疲労やストレスも増加してしまうからです。

例えば、トレーニングの合間に瞑想や深呼吸を取り入れると、心身のリラックスを促しストレスを軽減する効果があります。また、トレーニング後に10分間の瞑想を行うと精神的なリフレッシュができるため、次のトレーニングにも集中しやすくなります。

心と体のバランスを保つことは、トレーニングの効果を最大化するために重要です。焦らず自分のペースを大切にし、リラックスする時間を意識的に取りましょう。

​​筋トレは無理なく行うと心身ともに健康になれる

ここまで、筋トレをやりすぎてはいけない理由や、身体に起こるサイン、対処法などを詳しく解説してきました。

筋トレは効果を早く出したいという焦りから、オーバートレーニングに陥りやすいです。
長く楽しみながら継続するためには、しっかりとスケジュールを立て自分のペースを守る意識が大切です。オーバーワークの原因や身体のサインを参考にし、適度な休息を取り入れる意識をしましょう。

特に、筋肉痛が残っているときは無理せず休息を取りましょう。筋肉の成長がより効率的に進みます。また、筋トレは2〜3日おきに行うのが理想ですが、毎日トレーニングしたい場合は鍛える部位を日ごとに分けて行いましょう。

筋トレは、無理なく長期的な目標を立て、コツコツ続けるのが成功のポイントです。やりすぎるのではなく計画的に進めると、心身ともに健康を維持しながら成果を感じられるでしょう。また、定期的なチェックやトレーニングの見直しも取り入れ、常に最適な方法で行えるとより良い結果につながります。

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